こんにちは。みらいです。
2か月くらいの間、
1日1枚感謝のカード考察をしていきます。
カード名はすべて公式データベースへのリンクになっています。
また、画面右下のボタンで、カードの確認ができます。
CONTENTS:
今回のカード
カード情報
「獣王無塵」
永続罠
このカード名の①の効果は同一チェーン上では1度しか発動できない。①:1ターンに1度、自分のモンスターが自身と同じ縦列の相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。その自分のモンスターと同じ縦列のカードを全て持ち主の手札に戻す。
効果の概要
モンスターが、なんでもモグラに。
- 永続罠
- カード毎に1ターンに1度使える効果
- ①:条件付きで戦闘するモンスターとかを手札に戻す
細かく見ていきます。
効果の詳細
効果外の要素
永続罠です。
効果を毎ターン使うことができれば、ギミックとして動作します。
しかし、永続であるがゆえに、除去の憂き目にあいやすいです。
特に、効果の性質上、タイミングが限られているため、メインフェイズに使うような除去に対してさえ、完全に対処されてしまいます。
基本ルールですが、永続罠は発動する際、2通りがあります。
- 効果を使用して発動。
- 効果を使用せず発動。
例えば、このカードでいえば、「自分のモンスターが自身と同じ楯列の相手モンスター戦闘を行うダメージステップ開始時」に、①を発動しながら、「獣王無塵」は発動することができます。チェーンブロックは、1つ分しか積まれません。
一方で、効果を使用せず発動することもできます。この場合、チェーンブロックは1つしか積まれず、“ダメージステップ”に使うことはできません。
少し不思議ですが、これはこういうものです。
また、「このカード名の①の効果は同一チェーン上では1度しか使用でき」ません。
なんでこのテキストが必要かは不明。
①について
1ターン1度限定で、かつ、同じ列のモンスター同士の戦闘でのみ効果を使えないので、使用条件はきつめです。
ですが、効果としては、“対象に取られない”や“効果で破壊されない”などの耐性を貫通して除去できるので、リターンは大きいです。
また、魔法・罠も手札に戻すことができるので、相手の伏せカードを戻したり、自分の魔法をリサイクルできます。
例えば、自分の「闇の護封剣」を戻し、再利用できます。下記の考察で詳しく扱います。
このカードをデッキに入れようと思う際には、次の2点を重視する必要があります。
前者については次の項で扱います。
後者、「「獣王無塵」で何を戻すか。」ですが、除去効果として扱うには使いづらさが目立つので、ここでは、特定のカードを戻してシナジーさせましょう。
戻す利点のある候補は、
- 相手モンスター
- 自分モンスター
- 自分魔法・罠
です。
相手モンスターであれば、「壊獣」等が挙げられます。相手モンスターをリリースして相手フィールドに出すことのできるモンスターであれば、手札に戻し“疑似的な除去”として使うことができるほか、“出す場所”は自分で選べるため、発動条件を整えることができます。他にも、「ギブ&テイク」等、相手フィールドに特殊召喚するカードと組み合わせることができるかもしれない。考察にて詳しく扱います。
自分モンスターであれば、
- 召喚や特殊召喚に成功した際の効果を持っている(「混源龍レヴィオニア」など)
- 召喚や特殊召喚する際に何かする効果を持っている(「原始生命態ニビル」など)
- フィールドから離れた際の効果を持っている(「EMスカイ・マジシャン」など)
- (“名称”でなく)1ターンに1度の効果を持っている(「究極時戒神セフィロン」など)
が候補になります。考察にて詳しく扱います。
自分の魔法・罠であれば、上記の「闇の護封剣」などの「発動時の効果処理として」効果を発動できる永続魔法や、「ビッグバン・シュート」などフィールドから離れることに意味のあるカードなどであったり、「ユニオン・キャリアー」などモンスターを装備できるカードでモンスターのサーチや回収を行ったり、できます。詳しくは(ry
相手の魔法・罠も「プレゼント交換」などで、自分のカードを渡してそれを返してもらえば、ワンチャン利用できます。詳(ry
発動条件について
同じ列のモンスターが戦闘する必要があります。
ただボーっと待っているだけだと、効果を活用するのは難しいので、一工夫必要です。
素朴に考えると、相手モンスターの位置に合わせてモンスターを召喚するのが簡単ですが、もう少し考えましょう。
こういったタイプの、相手に依存する条件の厳しいカードの利用は、次の2通りに分けることができます:
- 相手に自分が合わせる。
- 相手を自分に合わせる。
相手が自分に合わせるのは、上記のように、相手のモンスターの位置に合わせてモンスターを出します。自分ターンに出して戦闘しにいってもよいですし、相手ターンに出すことで戦闘の牽制にもなります。また、自分のモンスターの位置を変更してもよいでしょう。他には、ちょっと変わったところでは、「ブラック・ガーデン」などトークンを相手フィールドに出し、バウンスだけを利用することも考えられます。
相手を自分に合わせるのは少し難しいですが、上記のような「壊獣」であったり、相手モンスターの位置を変えたりして、達成できます。
また、列を重視する性質上、EXモンスターゾーンはねらい目で、自分が片方を埋められている場合には、他方のEXモンスターゾーンに出てくるモンスターはその“目の前”のモンスターによって、バウンスできます。
以上を考慮しながら考察していきます。
考察
考察1(相手を自分に合わせる)
相手のフィールドにモンスターを特殊召喚し、そのモンスターと戦闘することで、発動条件をクリアしやすくし、さらに、戻す利点を追求しましょう。
まずは、なんといっても「壊獣」。
例えば、「海亀壊獣ガメシエル」は、「相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに特殊召喚」できます。
これで、相手モンスターを除去しつつ、「壊獣」を再利用できます。
メインモンスターゾーンのモンスターに対しては、バウンスより優位に働くでしょう。
「ラーの翼神竜-球体形」などの互換カードでも同様のことができますが、「壊獣」にはやっぱり特殊召喚できる強みがあります。
特に、「獣王無塵」は自分のモンスターを出す必要があるため、特殊召喚できることは重要でしょう。
次は、「ギブ&テイク」と「リバース・リユース」など、自分の墓地から相手フィールドにモンスターを特殊召喚するカードで、条件を達成しつつ、疑似的な墓地からの改修を行います。
この活用方法であれば、基本的に、後者は前者に劣るため、前者を中心に見ていきます。
自分の墓地のモンスターを相手フィールドに特殊召喚し、そのレベル分、自分モンスター1体のレベルを上げます。
両者の発動条件から、「ギブ&テイク」が発動できれば、「獣王無塵」を使える状態になっているはずです。
起きる結果としては、好きな自分の場のモンスターと墓地のモンスターを手札に戻すということが起きています。
起きる結果は強そうですが、実際は、結構問題が残ります。
まず、「ギブ&テイク」が使い切りなので、ギミックとしてモンスターを手札に戻し続けるようなことはできません。
次に、どちらも非カテゴリカードであり、かつ、デッキを動かすカードではないことが問題です。つまり、事故りそう。
前者はともかく後者を解決しないと活用は難しそうです。
詳しくは後述しますが、とりあえず「ギブ&テイク」だけの話なら、使えたらいいな程度で考えておきましょう。
最後に、「ブラック・ガーデン」など、相手のフィールドにトークンを出し、攻撃しに行くというものです。利点は、「ブラック・ガーデン」が手札に加えやすいことで、欠点は、相手フィールドにモンスターを出すことをあまり活用できないことです。
特に、自分で召喚する場合は、直接相手モンスターを攻撃する方がはやいですね。他の活用などで差別化したいです。
まとめると、上記は相手にほとんど依存せずに使うことができるので、安定性はましますが、普通デュエル中にバウンスするモンスターには困らないので、優先度は低いです。どちらかというと、アディショナルな要素になるでしょう。
考察2(自分が相手に合わせる)
相手モンスターと同じ列にモンスターを出すことで、条件を達成します。
モンスターの位置を変更するカードで調整することもできますが、基本的には、モンスターを並べて、条件のための列を埋めたほうが早いでしょう。
自分のモンスターを並べたいので、特殊召喚するカードが重要になり、召喚しなければならないカードの優先度は落ちます。
また、特殊召喚できるカードであれば、バウンス後も再利用しやすい利点になります。
一方で、特殊召喚の制約やコストはマイナス要素のなりえます。
考察3(自分モンスターを戻す)
自分のモンスターが手札に戻ることを利用します。
- 召喚や特殊召喚に成功した際の効果を持っている(「混源龍レヴィオニア」など)
- 召喚や特殊召喚する際に何かする効果を持っている(「原始生命態ニビル」など)
- フィールドから離れた際の効果を持っている(「EMスカイ・マジシャン」など)
- (“名称”でなく)1ターンに1度の効果を持っている(「究極時戒神セフィロン」など)
は、特に相性が良いカードになります。
召喚時に効果を発動できるカードを手札に戻すことで、1枚で複数回の発動を狙うことができます。
例えば、「E・HERO エアーマン」でいっぱい「E・HERO」サーチできます。
ただし、召喚しなければならない場合は、その分の召喚権が必要です。
例えば、「天帝アイテール」は自分で手札から召喚できる効果を持っているため、戻して召喚が行いやすくなっています。
また、特殊召喚時であれば、さらに利用しやすいです。
例えば、
- 「機巧弧-宇迦之御魂稲荷」
- 「混源龍レヴィオニア」
- 「雙極の破械神」
- 「教導の聖女エクレシア」
- 「星遺物-『星鎧』」
など、再利用できます。
出てくるついでに何かをするモンスターがいます。
例えば、「原始生命態ニビル」はフィールドのモンスターをすべてリリースして特殊召喚できます。このリリースを再利用できます。また、このカードの場合、相手のフィールドにトークンがでるのもよい。
- 他には、
- 「アストログラフ・マジシャン」
- 「幻創龍ファンタズメイ」
- 「護封剣の剣士」
- 「教導の騎士フルルドリス」
- 「光の天穿バハルティア」
- 「冥府の死者ゴーズ」
- 「礫岩の霊長-コングレード」
があります。こちらも再利用できます。
フィールドから離れた際の効果を持っていれば、バウンスによってトリガーを狙えるほか、何度もだすことが狙えます。
例えば、「EMスカイ・マジシャン」を戻すことで、さらにカード1枚を破壊できます。
ただし、これを狙う場合は、EXデッキに戻ってしまうと使えないことに注意してください。「E・HERO アブソルートZero」参照。
また、1ターンに1度の効果を複数回使うのを狙えます。
この場合は、やはり特殊召喚できることが重要になってきます。
例えば、「究極時戒神セフィロン」は、10体以上墓地にモンスターがいれば特殊召喚でき、8以上の天使を効果を無効にし4000にして出せるので、並べることができます。
まとめると、戻すことに意味があるカードを戻すことは重要ですが、さらに、特殊召喚できることも重要でしょう。
考察4(自分の魔法・罠を戻す)
「獣王無塵」はその列のカードをすべて手札に戻すので、自分の魔法・罠を戻し、再利用できます。
よくあるセルフバウンスのギミックとしてみることができますが、実は、永続罠系のカードを狙って戻すのは難しいです。これは、1度セットしなけらばならないため、相手モンスターの位置に合わせづらいことがあるからです。
したがって、狙いやすいのは、永続魔法や装備魔法などでしょう。
特に、「ビッグバン・シュート」は、さらに相手モンスターを除去できるカードとして扱うことができます。
「闇の護封剣」や「七精の解門」など、発動時の効果処理があるカードを使いまわしてもよいでしょう。
また、「ユニオン・キャリアー」などモンスターを装備カードにし、バウンスするのも有効で、「ユニオン・キャリアー」であれば、疑似的なサーチとして使うことができます。
他にもいろんなカードがありますが、「修士号ディプロマン」などで回収しても面白いでしょう。
他には「虹クリボー」は自分から装備できるので、攻撃無効として使いまわしたりできます。
比較0(除去として)
モンスターを手札に戻す除去としてみた場合、
あたりとは差別化しておきたいです。
「獣王無塵」の利点としては、魔法・罠も戻すことができ、気軽に何度も使うことができる点でしょうか。条件を満たす必要はありますが。
あと、重要なのは、対象に取らない点ですかね。
比較1(セルフバウンスとして)
【セルフバウンス】というデッキが存在します。
自分のカードを戻すカードで、自分のカードを再利用しアドバンテージをえるデッキですが、使い勝手が似ているので、そのデッキでよく使われるカードと比較しておきましょう。
基本的に、1枚のカードで何度も使うことができるギミックとして役割を持つカードです。
- 「霞の谷のファルコン」
- 「宇宙砦ゴルガー」
- 「氷結界の虎王 ドゥローレン」
- 「霞の谷の雷神鬼」
などです。
「獣王無塵」の利点は、相手モンスターに触ることができることや、モンスターと魔法・罠を一気に戻せる点です。
また、このカード自体が罠であるため、単純に戦闘破壊などで除去される心配がないという利点がありますが、逆に、魔法・罠除去を受けてしまう欠点でもあります。
また、モンスターを並べる労力を割かなくてよいという利点もありますが、カテゴリに属さないので、持ってくるのが難しい欠点でもあります。
「獣王無塵」の欠点は、上述の通り、永続罠との相性がよくないことや発動条件や戻せる枚数が少ないことなどがあります。
併用か否かという問題がありますが、【セルフバウンス】にこのカードが入っていて違和感はないですが、このカードを活用するデッキに上記のセルフバウンスのカードが入るのは違和感があります。
しっかり差別化できるところだと思うので、きちんと比較して採用を考えましょう。
デッキにする上で
このカードを活用するデッキを考える場合、大きな問題があります。
- このカードをどうやって安定利用するか
という点です。
「獣王無塵」は非カテゴリであり、サーチが結構難しいカードです。
これには、2つの解決策があり、非カテゴリのカードを使う際の常套手段ですが、
- 無理やりコンボで持ってくる
- 引けたらいいなで、ドロー系を気持ち多めにする
です。
前者は、例えば、「塊斬機ダランベルシアン」でサーチしたり、「トロイメア・グリフォン」で墓地に落としたこのカードをセットしたりが考えられます。
この場合、重要になるのは、基本的に任意の魔法・罠を持ってこれることになるので、それらとの差別化を図れるかという点と、コンボに必要なカードや初動が「獣王無塵」自体とシナジーするかという点を考えておくと、クオリティが高く見えます。
後者は、必ずしも「獣王無塵」を使わなくてよいという考えです。
この場合は、まず、デッキ自体が「獣王無塵」に依存しててはいけません。それなしで十分な動きやシナジーを発揮している必要があるでしょう。また、互換となるようなカードを入れて、サブのギミックとすることで、デッキの特色を強めることができます。この場合は、バウンスするカードを入れるとよいでしょうか。また、ドローカードを気持ち多めにするのに、単純に「金満で謙虚な壺」を使ってもよいですが、セルフバウンスと相性のよい*1「チキンレース」を入れて引きにいくこともある程度重要になるでしょう。
互換となるギミックに関しては、
- 複数回使える1種類のカード
- 使いきりだが、複数種類採用する
などで、うまく調整したいですね。
以上です。
この記事を観てくださった皆様がより良い
*1:このカードとは相性悪いんですけど、