机上の空論

遊戯王をちょっと面白くする(カモ?な)記事を書いていきます。

【#遊戯王】霊使い-その1「ダルク」【#デッキ紹介】 #5

こんにちは〜。みらいです。

 

今回は「霊使い」のデッキの構成をやっていきたいと思います。

 

「ダルク」の基礎

前回でも「ダルク」について考察しましたが、今回はより詳細に遍くカテゴリやカードの考察をやっていきます。

「闇霊使いダルク」

まずは、「闇霊使いダルク」についてカード情報を確認しておきましょう。

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とはいえ、書いてある通りですね。注意すべきこととして、他の「霊使い」でも同様ですが、コントロールを得たモンスターが裏側になると「霊使い」との関係がきれ、「霊使い」の状態に関わらずコントロールを得続けることができます。

 

「憑依装着-ダルク」

次に、「ダルク」の「憑依装着」である「憑依装着-ダルク」についても確認しておきましょう。

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これも書いてある通りなのですが、ここでステータス指定のサーチ効果があるのでそのサーチ先についてピックアップしていきましょう。また、「憑依装着-ダルク」はその特殊召喚および効果発動に、「霊使い」を召喚し「憑依装着」するのに1ターンかかり、その上でサーチするモンスターを考えましょう。また、サーチするのは光属性であり、従って「霊使いダルク」の「憑依装着」には使えません。今回は、自分で揃える「憑依装着」のため、闇主体のデッキになるので、この枠は少ない枚数になることも注意しておきます。しかも、サーチする頻度は高くないことにも注意が必要です。これらのことから、性質の異なる2種類程度を採用することになるでしょう。

「精霊術師 ドリアード」

4属性全てとして扱われる儀式モンスター「精霊術師 ドリアード」。レベル3の儀式モンスターですが、ステータスは攻撃力1200/守備力1400の魔法使い族なので、出しやすく戦闘には使いづらいモンスターと言えるでしょう。最近の儀式魔法のアドバンテージを取れるような効果はこの儀式魔法にはないので、それも向かい風になると思います。このカードを「憑依装着-ダルク」でサーチする有用性は他のカードに依存する部分が大きく、他のカードと考えて検討するのが好ましいでしょう。

「Em」

「Em」には3体の光属性星4のモンスターがいます。特に、「Emダメージ・ジャグラー」「Emトリック・クラウン」はそれぞれ墓地で使えるような効果を持っていて、これらのカードを墓地に送ることで場にモンスターを展開できます。これらのカードを「憑依装着-ダルク」でサーチする有用性については、他のカードで墓地に送るカードがないとサーチしようとしないので、入れるとすれば、これらのカードは普通に複数入れて状況によってサーチするような使い方になるでしょう。

「慧眼の魔術師」

このカード「慧眼の魔術師」はペンデュラムを軸にするテーマ「魔術師」と「EM」に関するカードで「憑依装着-ダルク」でサーチすれば、スケールにセットしたりその効果を活用したりできますが*1、ペンデュラムモンスターは「憑依装着」には使用できないので、その点で噛み合うことがないので、採用は厳しいでしょう。

「幻想召喚師」

「幻想召喚師」は「霊使い」とリバースサポートを共有できます。しかし、「憑依装着」後にこのカードをセットし、さらに効果を発動するのにモンスターをさらに1体用意する必要があるので、普通では難しいでしょう。

「光霊使いライナ」

勿論、「光霊使いライナ」もサーチできます。しかし、今回は単属性の「霊使い」のデッキを考えるので、ここでは紹介に留めます。

「昇霊術師 ジョウゲン」

強烈な特殊召喚メタを持つ「昇霊術師 ジョウゲン」。「憑依装着」でサーチできるようにデッキに入れておけば、役に立つ時があるかもしれません。

「相生の魔術師」

「相生の魔術師」はペンデュラムモンスターではありますが、Xモンスターに関連する効果を持っていて、Xモンスターのランクを変更する効果を持っていますが、ギミックとして利用しなければ、使うことがないでしょう。

「創世の預言者

墓地の星7以上のモンスターの回収を手札1枚で行える「創世の預言者」。他のギミックとの兼ね合いを考える必要が大きいでしょう。

「沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン」

「ダルク」で持ってくるモンスター筆頭「沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン」。このカードを手札に加え、そのまま「憑依装着-ダルク」をリリースして特殊召喚できるので、即効性が高いです。(女体化)

「トイ・マジシャン」

「憑依装着-ダルク」でサーチして、そのままセットできる「トイ・マジシャン」。「アーティファクト」のように使えますが、相手の効果で破壊されないので難しいでしょう。後述しますが、「憑依解放」とも相性がいいこともプラスポイントです。

「妖精伝姫-カグヤ」

「妖精伝姫-カグヤ」は召喚時にデッキから攻撃力1850の魔法使いを持って来れます。ゆえに、「憑依装着」モンスターも持ってくることができます。後述の「妖精伝説-シラユキ」も持ってくることができ、単体で使いやすさが魅力ですが、今回ではやはり光属性であることが少し尾を引きますね。

「妖精伝姫-シラユキ」

「ダルク」で持ってくるモンスター筆頭、「妖精伝姫-シラユキ」。コストは重いですが、サーチ後手札から出すことができ、やはり即効性があります。勘違いしてました何かのコストにしないといけません。また、普通に使うこともでき、攻撃力1850の魔法使いとして「憑依覚醒」と相性が良かったりして、有用でしょう。

「妖精伝説-シンデレラ」

装備魔法を擬似サーチできる攻撃力1850魔法使い「妖精伝姫-シンデレラ」。サーチする装備魔法にもよりますが、テンポが遅くなりがちなので、入れるとすれば、複数採用を考えますが、やはり光属性であることがマイナスになっています。

「妖精伝姫-ターリア」

リバースモンスターの攻撃力1850魔法使い「妖精伝姫-ターリア」。効果は遅いですが、リバースサポートを共有できます。また、効果は展開をサポートする能力で、使い方次第で入れる感じでしょうか。

「魔導獣」

「魔導獣」は光と闇の魔法使いを軸としたテーマです。特に、「魔導獣 バジリスク」はサイクロンのような使い方ができます。また、「魔導獣 メデューサ」が魔力カウンターのモンスターを蘇生できます。しかし、テーマ自体はペンデュラムなので、前述の通り、デッキに組み込むのは難しいでしょう。

「ライトロード」

光属性のテーマ「ライトロード」。この中には魔法使いもいるので、サーチすることも考えられますが、1枚では使いづらく、1枚でも使える「ライトロード・マジシャン ライラ」は墓地肥やしで使わない限り、前述の「魔導獣 バジリスク」の方が使いやすと思います。

「憑依覚醒」

再録が待たれる「憑依覚醒」。強力なバフ、そして「霊使い」と「憑依装着」に破壊耐性を与え、攻撃力1850の魔法使いを出すと1ドローできるカードです。デッキの「憑依装着」を出す頻度や前述の「妖精伝姫」シリーズの出す頻度によるので、デッキ全体を鑑みて枚数を考えたいですが、このカードを3枚入れることができる様な構築にしたいですね。(「憑依装着」を使う)

「憑依解放」

「憑依解放」には効果は色々とありますが、ここでは③の効果を中心に考えていきます。③の効果は自場のモンスターが破壊された場合、異なる属性の守備力1500の魔法使いをデッキから攻撃表示もしくは裏側で特殊召喚できます。ここで出す守備力1500の魔法使いを考えますが、デッキの基礎が闇属性であることから、まず闇属性以外の有用なリクルート先と「闇霊使いダルク」をリクルートできる様に闇属性以外のモンスターで場に出やすい物を考えたいと思います。後者はまとめづらいので、具体的に纏めず、意識する程度に留めておきます。

「青き眼の賢士」

「ブルーアイズ」関連のカードで、場での効果はありませんが、光属性星1のチューナーであることがポイントです。手札に引いた時には「ブルーアイズ」を出す効果を持っていて、デッキに「ブルーアイズ」を入れないといけないので、その点も考慮しなければなりません。

ウィッチクラフト・ビットレ」

「ウィッチクラフト・ビットレ」は水属性の「ウィッチクラフト」のカードですね。このカードも単体では扱うことはできず、「ウィッチクラフト」を入れることも考えなくてはなりません。入れ換え効果は誘発即時ですが、互いのメインフェイズにしか使えないので、追撃には弱いでしょう。

「WW-グラス・ベル」

風属性の「WW-グラス・ベル」は出すと、「WW」モンスターを持ってくることができます。したがって、「WW」を入れることも考えなければなりませんが、このテーマは出張などが効きやすいテーマなので候補の1つではありますね。風属性の特殊召喚縛りはキツイですが。チューナーであることもポイント。

「お注射天使リリー」

地属性の「お注射天使リリー」はカテゴリに属さず、単体で使うことができるモンスターですね。効果も追撃に強い効果で1枚でも入っていると不意打ちができるかと思います。

「オルターガイスト・シルキタス」

「オルターガイスト」の風属性モンスターですね。サーチする効果は持っておらず他の「オルターガイスト」を必要とするので、少し微妙。「オルターガイスト・マリオネッター」を「憑依装着-ダルク」でサーチできる点でもまだ微妙で、召喚権やデッキの性質的に今回は考えない様にします。

「玄武の召喚士」

水属性の「玄武の召喚士」はリバース効果で相手モンスターを1体破壊できます。したがって、追撃に強いです。自分モンスターも破壊できたらよかったのに。

「サーヴァント・オブ・エンディミオン

魔力カウンターに関する効果を持つ風属性の「サーヴァント・オブ・エンディミオン」。破壊されてもスケールにセットされ、このカードのメインとなるリクルート効果を使える様になります。この効果でリクルートできるカードについては今度考えます。ここで挙げていくと冗長なので。まあ、筆頭くらいを挙げておくと「憑依覚醒」をサーチできる「ローグ・オブ・エンディミオン」ですかね。

「相愛のアンブレカム

水属性の「相愛のアンブレカム」。召喚時効果なので、「憑依解放」でリクルートするメリットは星3チューナーであることに集約されます。

「D・D・M」

光属性の「D・D・M」。除外ゾーンから帰還させる能力を持っているので、そのギミックが入っているときに有効ですが、追撃に弱くレベル5なので素引きに弱いです。

「トイ・マジシャン」

光属性の「トイ・マジシャン」。先述の様に、「憑依装着-ダルク」から持って来れます。このカードは反転召喚で魔法・罠を破壊できるので、結構いい役割を果たせそうですね。

「魔導獣 メデューサ

先述の光属性の「魔導獣 メデューサ」です。相手ターンに出しても、魔法カードを2枚使えば、収縮効果を使えるので、魔法が多めであれば十分使えるでしょう。

リバースを行う

さて、以前の記事で述べた「霊使い」をリバースするカードをここで選択しておきます。「闇霊使い」で選択するのは「聖占術姫タロットレイ」にしようと思います。

「聖占術姫タロットレイ」

このカードを要約すると

  • 攻撃力2700・光属性
  • 儀式モンスター
  • モンスターを裏返せる(表→裏、裏→表)
  • EPにリバース蘇生できる

となります。自分の「闇霊使いダルク」を表にして相手モンスターをパクったり、相手の攻撃表示モンスターを裏にして「憑依装着-ダルク」で貫通したりできます。専用の儀式魔法で「聖占術の儀式」があり、このカードは墓地に送られた次のターン以降に「占術姫」サーチを行うことができます。また、「聖占術姫タロットレイ」は光属性で、このカード自体は闇属性でないのですが、関連で闇属性に近いので選択しました。というのも、儀式モンスターは光属性と闇属性からなる「魔神儀」によって強力にサポートされます。基本的に「魔神儀」はデッキから特殊召喚されると儀式をサーチしたり回収したりできます。強力なアドバンテージを得ることができますが、フィールドにいるとEXデッキからの特殊召喚ができなくなります。これを儀式のリリースで退かすのですが、これは「憑依装着」によっても場から取り除くことができます。この点で「闇霊使い」とは相性がいいでしょう。各カードを1つずつ見ていきます。

「魔神儀-カリスライム」

闇属性・儀式モンスターの「魔神儀-カリスライム」ですが、手札で使える効果を持っています。手札1枚を捨てて「魔神儀」をリクルートできます。

「魔神儀-キャンドール」

儀式魔法を見せるとデッキの「魔神儀」と共に特殊召喚できる光属性・星4の「魔神儀-キャンドール」。デッキからの特殊召喚に成功すると儀式魔法をサーチできます。このカードで同名モンスターのデッキからの特殊召喚はできませんが、その場合儀式魔法を持っているので問題はないです。これが「魔神儀」の基本になります。

「魔神儀-タリスマンドラ」

儀式モンスターを見せるとデッキの「魔神儀」と共に特殊召喚できる闇属性・星6の「魔神儀-タリスマンドラ」。デッキからの特殊召喚に成功すると儀式モンスターをサーチできます。前述の通り、闇属性なので「憑依装着」に使えます。

「魔神儀-ブックストーン」

儀式魔法を見せるとデッキの「魔神儀」と共に特殊召喚できる闇属性・星5の「魔神儀-ブックストーン」。デッキからの特殊召喚に成功すると儀式魔法を回収できます。闇属性は前述の通り相性がいいのですが、さらに、魔法使いでもあるので魔法使いサポートも共有できます。

「魔神儀-ペンシルベル」

儀式モンスターを見せるとデッキの「魔神儀」と共に特殊召喚できる光属性・星3の「魔神儀-ペンシルベル」。デッキからの特殊召喚に成功すると儀式モンスターを回収できます。

「魔神儀の祝誕」

「魔神儀」モンスターのみしかリリースに使えませんが、あらゆる儀式モンスターの降臨に使うことができる「魔神儀の祝誕」。また、墓地から、手札・場の「魔神儀」を墓地へ送って、「魔神儀」をリクルートしこのカードを回収できます。(何を言っているんだ)

その他の儀式サポート

「儀式の下準備」:儀式モンスターの名前を指定する儀式魔法をサーチし、その儀式モンスターまでサーチできるスーパーカード。

「儀式の準備」:星7以下の儀式モンスターをサーチしつつ、儀式魔法が墓地にあればついでに回収ができます。「聖占術姫タロットレイ」はレベル9ですが、「魔神儀-カリスライム」がレベル7なので、そちらをサーチします。

「マンジュ・ゴッド」:万能儀式サーチ。召喚権を使ってしまうのがネック。反転召喚にも対応しているので、「聖占術姫タロットレイ」で使いまわせます。

他にも儀式サポートは一杯あるんですが、挙げだすとキリがないので省略します。

闇属性以外のモンスター

「憑依解放」の存在から「闇霊使い」のデッキでも闇属性以外のモンスターを考えなくてはなりませんが、ここでは前述の通り、「魔神儀」に含まれる光属性のモンスターがその役割になってくれると思います。

相手の場を整える

「闇霊使い」がパクる相手のモンスターの属性を調整できるギミックは今回は「多次元壊獣ラディアン」のみにしようと思います。

カテゴリの考察

実際に、以上にあげたカードを総合してデッキの骨組みを組んでいきたいと思います。

コンセプト

まず、デッキのコンセプトの確認を行います。今回のデッキのコンセプトは「闇霊使い」です。しかし、これだけでは当然デッキとして成り立たないので、他のカテゴリと合わせましょう。それが前項の「魔神儀」と「聖占術姫タロットレイ」です。これらのシナジーを確認しておくと、

  • 「魔神儀」が「聖占術姫タロットレイ」の儀式召喚をサポート。
  • 「聖占術姫タロットレイ」が「闇霊使いダルク」のリバースや展開をサポート。
  • 「魔神儀」闇属性と「闇霊使い」で「憑依装着」

となっています。

デッキの基礎を作る

さて、以上のコンセプトに従ってデッキを組んでいきます。戦略的始点を確認しておきましょう。前の記事にも書いた通り、「霊使い」が戦略的始点になります。今回は「憑依装着」が追加効果を持っていて使用する頻度が高そうなので、3枚の「憑依装着-ダルク」を入れ、「闇霊使いダルク」、「憑依解放」と合わせて、9枚が決まっています。

次に安定性を高めましょう。引いて安定するカードは、もちろん「聖占術姫タロットレイ」を出せる様なカードです。しかし、儀式モンスターでもあり、1枚から出すのは難しいです。従って、少し条件を緩めて、

  • 儀式のリリースは厳密には考えない
  • 対となるカードが必要な時はそのカードを引く確率が十分高ければ安定とする

としましょう。ここでいくつか注意があります。

まず、ここで言う十分高い確率とは、95%以上にします。従って、あるカードが安定であるためには、対となるカードが残りの4枚(5枚)の中に少なくとも1枚ある確率が95%以上である必要があり、言い換えると、対となるカードはデッキ40枚中で19枚以上必要になります。*2

次に、儀式のリリースについて。厳密には考えないというのは、儀式のリリースに使用するモンスターは下級2体=上級1体まで無視するということです。それぞれの場合で具体的に見ていきます。「聖占術姫タロットレイ」を「聖占術の儀式」で儀式召喚するパターンとして、次の3パターンが考えられます。

  • 下級モンスター3体
  • 上級モンスター+下級モンスター
  • 最上級モンスター1体*3

この場合では、上の2つのパターンにおいて下級モンスターを2体分、もしくは2つ目のパターンで上級モンスター1体は考えません。これは、対となるカードを含めた上での残りカードについて考えたものですが、残り3枚(4枚)であっても、下級モンスターであれば手札に引いているだろうという仮定と次ターン以降も考えた結果です。また、「魔神儀の祝誕」では「魔神儀」モンスターしか使えないので、基本的に「魔神儀」を絡めることになります。これらの制限をそれぞれの儀式魔法につけます。

まず、「儀式の下準備」を考えます。このカード1枚で「聖占術の儀式」+「聖占術姫タロットレイ」を手札に加えることができます。さらに、リリースの条件を考えると、後必要なのは、モンスター1体と言うことになります。それを対となるカードとして、このカードの安定性は保証されます。従って、このカードは3枚確定でいいでしょう。

さて問題なのが「魔神儀」です。まずは「魔神儀-カリスライム」から考えていきましょう。このカードは儀式魔法、儀式モンスターのどちらか一方にアクセスでき、他方を持っていれば儀式召喚ができそうです。また、「魔神儀」をリクルートしているので、儀式リリースの条件についても満足していて、かつこのカードの効果のコストとして自身以外を捨てることでこのカードを儀式リリースに使うことができ、儀式リリースを完全にカバーできます。この上で対となるカードについて考えましょう。まずは、「聖占術姫タロットレイ」や「聖占術の儀式」についてですが、それぞれ対となるカードを持ってくることで、儀式の条件を達成することができます。次に、「魔神儀の祝誕」について考えます。この場合は上述の通り、「魔神儀」モンスターのリリースが揃うので、同様に儀式の条件を達成できます。また、他の「魔神儀」を合わせて持っていても、このカードと儀式の準備ができます。従って、(儀式魔法・モンスターの枚数+「魔神儀」の枚数+儀式魔法を持ってこれるカード)を合わせた枚数が、19枚を超えるようにします。

また、この「魔神儀-カリスライム」にアクセスできる「儀式の準備」も同様に考えることができます。

今度は視点を変えて、他の「魔神儀」から見てみましょう。儀式以外の「魔神儀」は儀式魔法もしくはモンスターを手札に必要とします。ゆえに、それらの枚数によって安定性が変わるのですが、それぞれにおいて、これらのカードにアクセスできるのは「魔神儀-カリスライム」と「儀式の下準備」がすでに挙がっています。他にも、「魔神儀-カリスライム」にアクセスできる「儀式の準備」や、「マンジュ・ゴッド」などがありますが、これらを最大限入れても合計12枚で、残り7枚を儀式魔法・モンスターでそれぞれ埋めなければならないので、これらの「魔神儀」を安定のカードにするのは難しいです。

次に、「マンジュ・ゴッド」を考えます。このカードは儀式魔法・モンスターのどちらにもアクセスできるので、基本的には「魔神儀-カリスライム」と同じですが、直接サーチするので、儀式リリースはこのカードの分しか確保できていません。この場合は、下級1体分のリリースを確保できているため、条件を満たすことができます。また、「魔神儀」モンスターのリリースは確保できないため、「魔神儀の祝誕」には対応していません。

次は、儀式モンスター自身「聖占術姫タロットレイ」をみます。このカードがすでに手札にある状態で上の条件を満たすためには、儀式魔法を持ってきて、さらに下級1体分のリリースが必要になります。上述の通り、「魔神儀-カリスライム」や「儀式の下準備」、「マンジュ・ゴッド」によって儀式魔法を持ってこれる他、半分の「魔神儀」によっても可能です。これらはリリースも確保してくれます。儀式魔法と「聖占術姫タロットレイ」の組み合わせでは、リリースが足らず、上の条件を満たすことはできません。従って、前者3種類と「魔神儀-カリスライム」にアクセスできる「儀式の準備」の計4種類と「魔神儀」の半分のカード(2種類)によって安定性が保証されます。この時点で、他の安定材料を増やさなければ、このカードの安定性は十分でないことが分かります。

次は、「聖占術の儀式」をみます。このカードも「聖占術姫タロットレイ」と同様で、「魔神儀-カリスライム」や「儀式の下準備」、「マンジュ・ゴッド」と半分の「魔神儀」によって条件を満足でき、これらだけでは安定性は十分に保証されません。

最後に、「魔神儀の祝誕」は「魔神儀」との組み合わせが基本で安定性が十分に保証されません。

以上をまとめると、「儀式の下準備」、「魔神儀-カリスライム」、「儀式の準備」や「マンジュ・ゴッド」を安定性が保証され得るカードとして挙げることができます。他に儀式サポートを投入しない限り、これらのカードのみで考えなければならないため、4種類のカードを3枚ずつ投入しても12枚のカードにしかならず、デッキの安定には十分ではありません。従って、他の儀式サポートを考える必要があります。

「マジカルシルクハット」

ここでは「マジカルシルクハット」を考えます。相手BPにデッキから魔法罠2枚をモンスター扱いとしてセットし自分モンスターと含めて自場をシャッフルする効果を持っているこのカードですが、このデッキではすごい可能性がありまして

  • 「聖占術の儀式」をセットして、「聖占術姫タロットレイ」をサーチ
  • 「魔神儀の祝誕」をセットして、「魔神儀」をリクルートできる
  • 自分モンスターを全てセットするので、「霊使い」の関係性を切り離しつつ、もう一度その効果を使う用意をしつつ、相手の攻撃から「霊使い」を守ることができる
  • 「憑依覚醒」と「Z–ONE」を一緒にセットして擬似サーチ
  • 「妨げられた壊獣の眠り」をセットして「壊獣」サーチ
  • 自分モンスターを全て裏にするので、「魔神儀」のデメリットを打ち消すことができる
  • 「帝王の轟毅」をセットして、属性変更

これらのことができます。因みに、出てくる魔法・罠は属性を持たないので「憑依解放」には使えません(!?)。ただし、デメリットとして、このカードは相手BPを経由しなければ発動できないので、1ターン目で儀式モンスターに繋げられるカードではありません。しかしながら、安定性を上げつつ「霊使い」のコンセプトに沿う効果なので、自2ターン目以降の儀式召喚も許容して考えていきます。

「マジカルシルクハット」の安定性を検証しましょう。まず、「聖占術姫タロットレイ」に繋げることができるため、「聖占術姫タロットレイ」の代わりとして考えることができます。これだけでは、ここまでの議論ままでは足りないのですが、このカードは「魔神儀の祝誕」に繋げることができます。つまり、どれか「魔神儀」を持っていれば、「マジカルシルクハット」で「聖占術の儀式」と「魔神儀の祝誕」をセットして墓地に送れば、儀式の条件を満たすことができます。従って、このカードの安定性も十分保証され得るということになります。

次に他のカードの安定性への寄与について考えましょう。

「魔神儀-カリスライム」や「儀式の準備」、「マンジュ・ゴッド」は言わずもがな 。

「聖占術姫タロットレイ」については、安定性をあげることはできません。

次に「聖占術の儀式」を考えます。「マジカルシルクハット」は「聖占術姫タロットレイ」に代わることができますが、それだけでは儀式リリースの条件を満たせません。従って、セットするカードの他方を考える必要がありますが、上に挙げた通り、「妨げられた壊獣の眠り」によって高レベルの「懐獣」をサーチして儀式リリースを確保することができます。これによって、「聖占術の儀式」の安定性が十分保証され得ることが分かりました。

「魔神儀」について、まずは儀式モンスターを見せる「魔神儀」から。この「魔神儀」と「マジカルシルクハット」によって、『「聖占術の儀式」を墓地に落とし、「聖占術姫タロットレイ」サーチを行い、儀式モンスターを見せる「魔神儀」によってサーチした「聖占術姫タロットレイ」を見せ、「魔神儀-キャンドール」をリクルートし「聖占術の儀式」をサーチする』手順によって、儀式の条件を満たすことができます*4。しかしながら、「聖占術姫タロットレイ」の最大枚数は3枚でこのカードで3枚増やしても、必要だった7枚の枠には届かないので、この場合は安定性は保証されません。次に儀式魔法を見せる「魔神儀」では、「マジカルシルクハット」を「聖占術姫タロットレイ」に変えるだけでは足りず、もう一枚を考える必要があります。もう一枚で「魔神儀の祝誕」を落とせば、その効果により手札の「魔神儀」を捨て「魔神儀の祝誕」を回収し、「魔神儀」をリクルートできます。「魔神儀の祝誕」で「聖占術姫タロットレイ」を儀式召喚する場合では、さらに「魔神儀」モンスターが必要になり条件は満たせませんが、「魔神儀-キャンドール」をリクルートして「聖占術の儀式」をサーチした場合では、条件を満たすことができます。この場合は儀式魔法が2種類あるため、安定性の保証はされ得ることになります。以上のことから、儀式魔法を見せる「魔神儀」のみ安定性が十分保証され得ることが分かりました。

以上を踏まえて安定性に基づいて枚数を決定していきます。まとめるために全て不等式で表します。それぞれ枚数を「聖占術姫タロットレイ」をST、「聖占術の儀式」をSG、「魔神儀の祝誕」をMS、「儀式の下準備」をGS、「魔神儀-カリスライム」と「儀式の準備」をKG、「マンジュ・ゴッド」をMG、儀式魔法を見せる「魔神儀」をSM、儀式モンスターを見せる「魔神儀」をMM、「マジカルシルクハット」をMSHとすると、

  1. 「魔神儀-カリスライム」の条件から、ST+SG+MS+GS+MG+SM+MM+MSH≧19
  2. 「マンジュ・ゴッド」の条件から、ST+SG+GS+KG+(MG-1)+SM+MM+MSH≧19*5
  3. 「聖占術の儀式」の条件から、GS+KG+MG+SM+MSH≧19
  4. 「マジカルシルクハット」の条件から、SG+GS+KG+MG+SM+MM≧19
  5. 儀式魔法を見せる「魔神儀」の条件から、SG+MS+GS+KG+MG+MSH≧19
  6. デッキの安定性の条件から、SG+GS+KG+MG+SM+MSH≧16
  7. 枚数の条件から、0≦ST, SG, MS, GS, MG, MSH≦3
  8. 枚数の条件から、0≦KG, SM, MM≦6
  9. サーチの兼ね合いから、2≦ST, SG

となります。これを最適化します。雑に最適化すると、まず、この中でより多くの条件に入っているものを見つけます。最も多いのはMG:「マンジュ・ゴッド」とGS:「儀式の下準備」です。これを3枚にして

  1. ST+SG+MS+SM+MM+MSH≧13
  2. ST+SG+KG+SM+MM+MSH≧14
  3. KG+SM+MSH≧13
  4. SG+KG+SM+MM≧13
  5. SG+MS+KG+MSH≧13
  6. SG+KG+SM+MSH≧10*6
  7. 0≦ST, SG, MS, MSH≦3
  8. 0≦KG, SM, MM≦6
  9. 2≦ST, SG

次に、2枚以上入れなければならない、かつデッキの安定性に関わるSG:「聖占術の儀式」と他との結びつきの強いMSH:「マジカルシルクハット」を最大にします。

  1. ST+MS+SM+MM≧7
  2. ST+KG+SM+MM≧8
  3. KG+SM≧10
  4. KG+SM+MM≧10
  5. MS+KG≧7
  6. KG+SM≧4*7
  7. 0≦ST, MS≦3
  8. 0≦KG, SM, MM≦6
  9. 2≦ST

次に、自由度の低い3と5に注目します。これらは2枚分しか猶予がないので、減らすことが難しいです。なので、5番の儀式魔法を見せる「魔神儀」の安定性を無視して、6番をKG:「魔神儀-カリスライム」「儀式の準備」で満たすようにします。また、4の条件が3より緩い条件になっているので消すと、

  1. ST+MS+SM+MM≧7
  2. ST+KG+SM+MM≧8
  3. KG+SM≧10
  4. KG≧4
  5. 0≦ST, MS≦3
  6. 0≦KG, SM, MM≦6
  7. 2≦ST

MS:「魔神儀の祝誕」は2枚以上で意味がなく、デッキ全体の安定性にも寄与しないので、1枚にします。同時に2、9も簡約すると

  1. ST+SM+MM≧6
  2. KG+SM≧10
  3. KG≧4
  4. 2≦ST≦3
  5. 0≦KG, SM, MM≦6

ここで、MM:儀式モンスターを見せる「魔神儀」はサーチと回収の観点から、サーチが2枚と回収が2枚必要なこと*8、SMでも同様に、どちらも4枚以上必要になります。従って、1は自動的に達成され、MMは4枚になります。残る一方のKG:「魔神儀-カリスライム」「儀式の準備」とSM:儀式魔法を見せる「魔神儀」の枚数ですが、バランス良く5枚ずつにしましょうか。他方のST:「聖占術姫タロットレイ」の枚数は2枚にします。

以上をまとめると

  • 「聖占術姫タロットレイ」×2
  • 「聖占術の儀式」×3
  • 「魔神儀の祝誕」×1
  • 「儀式の下準備」×3
  • 「魔神儀-カリスライム」×3
  • 「儀式の準備」×2
  • 「マンジュ・ゴッド」×3
  • 「魔神儀-タリスマンドラ」×2
  • 「魔神儀-ペンシルベル」×2
  • 「魔神儀-キャンドール」×2
  • 「魔神儀-ブックストーン」×3
  • 「マジカルシルクハット」×3

となります。(線形に見えて地味に線形じゃなかったのでめんどくさかった。何か良いアルゴリズムがあったら教えていただけると助かります。)

合計が29枚で「ダルク」の部分と合わせて38枚になります。ここでさらに、「妨げられた壊獣の眠り」と「壊獣」モンスターの存在を仮定したので、最低でも4枠(①で特殊召喚する2種類と②でサーチする1体)必要になり、さらに「憑依装着-ダルク」でサーチするモンスターも必要なので、枠がたりていません。ゆえに、さらに考察を深める必要があります。

まずは、自2ターン目を考えていくことから始めます。上の条件では自2ターン目を許容していたので、確率の上でもそれを認めると、あるカードが安定であるための対となるカードの必要枚数は16枚まで減らすことができ、デッキ全体での安定性に必要な枚数も14枚まで減らすことができます。(しかもサーチ等のデッキ圧縮も含めるともっと高い!)こうすると、「魔神儀-カリスライム」と「儀式の準備」と「魔神儀-ブックストーン」から1枚ずつ減らすことができ、3枠増やすことができます。

この時点で、「憑依装着-ダルク」でサーチするモンスターとして、「妖精伝姫-シラユキ」を入れて、ちょうどの枚数になります。

ここで「憑依装着-ダルク」の効果の頻度を加味すると2枚にしても良さそうなので、そこを減らして、「占術姫コインノーマ」にしましょう。こいつは、「闇霊使いダルク」をリクルートでき、さらに「聖占術の儀式」から持ってくることができます。

デッキの考察

とりあえず、40枚が決まったのでデッキの考察に入りましょう。 

遊戯王 デッキレシピ 詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース

上で示した通り、このデッキの戦略的始点は「闇霊使いダルク」「憑依解放」「憑依装着-ダルク」の3種類8枚で、安定性については自2ターン目を許容して保証されています。他の項目についてもそれぞれ見ていきましょう。

まずは対応力について、このデッキには自然に「壊獣」が入っており、最強の除去となってくれています。また、対象に取れるモンスターであれば、「聖占術姫タロットレイ」や「妖精伝姫シラユキ」によって裏側にしたりすることで無力化できます。

次に選択肢について、このデッキは「聖占術姫タロットレイ」を儀式召喚するために多くのデッキスペースを割いています。それにより「聖占術姫タロットレイ」を出すことは容易ですが、その後の選択肢の面で大きく幅を狭められています。これがかなり苦しく、儀式をデッキの上で成立させることと選択肢の幅を持たせることがトレードオフになってしまっているのです。

次に防衛力について、このデッキの防衛の要は「聖占術姫タロットレイ」になります。このカードが相手を妨害してくれるのですが、その他のカードが妨害を行わないので、その点で不安が残ります。モンスターの打点も低めで、横にモンスターを並べることでのプレッシャーは小さいですが、「憑依解放」があれば少しはマシになるでしょう。

次に耐久力について、このデッキでは「憑依解放」や「マジカルシルクハット」がそれに当たるでしょう。枚数は6枚で少し少なめに感じられます。

最後にリカバリ能力について、このデッキは儀式召喚を除けば一気にリソースを消費する機会が少なく、また、カード1枚1枚は増えていくカードなので、リカバリはしやすいと思います。

まとめ

まとめにこのデッキの総評を書きますが、ここまで書いといてなんですが、思ったよりも微妙な出来になってしまったなぁ というのが率直な感想です。

特に、選択肢と安定性の部分の関係が厳しく、これを解決せねば進展はありえないでしょう。後、「霊使い」をもっと活躍させてあげたい。

なので、次の記事で作り直そうと思います。

作り直した記事:

mirai-drph.hatenablog.com

 

 

それでは一旦終わります。

 

この記事を観てくださった皆様がより良い決闘生活デュエルライフを遅れますよ〜に!

 

 

*1:条件有り

*2:構成の記事を参照

*3:このデッキでは「聖占術姫タロットレイ」

*4:さらにできるがここでは省略

*5:自2ターンにおける「マンジュ・ゴッド」の2回召喚を含む

*6:安定性が保証されるものの和

*7:安定性が保証されるものの和

*8:一方を引いてしまった場合でも、デッキから特殊召喚する「魔神儀」がいなくなってしまうことを防ぐため